日本国内で実施されている英語能力検定のうち、英検・TOEIC・TOEFL・GTEC・TEAPの5つについて、特徴の違いなどをまとめました。
幼児・小学生から大人まで、とても幅広く受験することで知られる検定試験。5級、4級、3級、準2級、2級、準1級、1級の7段階に分かれ、それぞれの段階に合わせた筆記能力・リスニング能力、さらに3級以上で英会話能力(面接)も問われます。内容的には、日本の高校受験や大学受験に呼応した側面もあるため、実用的な英語力のみならず受験対策としても有効です。
英語を母国語としない人たちを対象とした、世界的スタンダード試験の一つ。英語のコミュニケーション能力、とりわけビジネス英語の素地を測定する試験として、世界150ヶ国以上の企業・大学などで採用されています。かつてはビジネスマン向けの検定試験といった側面がありましたが、現在では中学生・高校生を対象とした「TOEIC Bridge」も実施されています。
英語を母国語としない人たちの英語力判定を目的とし、1964年、アメリカで開発されたスコア型試験。他の検定試験と同様、読む・聞く・話す・書くの英語4技能を測定します。英語圏の大学・大学院へ留学する際の合否基準に採用されることでも有名。小中学生などを対象とした「TOEFL Primary」や、中高生を対象とした「TOEFL Junior」も用意されています。
通信教育事業で知られるベネッセが主催する英語検定。厳密には、同社の子会社である英会話教室ベルリッツが運営する検定で、英語4技能を測定します。公開会場試験だけではなく自宅オンライン受験も用意されているなど、受験方法は柔軟。高校生向けの「GTEC CBT」や、中高生向けのスコア型テスト「GTEC for STUDENT」もあり、私立中・高一貫校の多くで採用しています。
日本英語検定協会と上智大学が共同開発した、大学受験を想定した検定試験。大学レベルにふさわしい英語力の測定を趣旨とし、さらに将来の留学の可能性も視野に入れて、英語4技能を測定します。レベルは英検準2級~準1級に該当。早稲田大学、青山学院大学、明治大学、筑波大学、関西学院大学など、スコアを実際の受験に採用する有名大学も多くあります。
以上、5種類の英語検定試験について特徴をまとめました。
それぞれの試験には、内容的な違いもさることながら、受験者の対象の違いもあることに注意しましょう。幼児・小学生も受験対象としているものは、「英検」と「TOEFL Primary」ですが、幼児の受験に適しているのは「英検」のみです。
「TOEFL Primary」は小学生・中学生、「TOEIC Bridge」は中学生以上が受験に適しています。